Artist stories 〜Artsparkle〜
重厚感のあるポップな思考を反映して
絵を描くようになったのはいつからですか?
絵を描くことは、小さい頃からとても好きでした。
自分の好きな物を見ると、それを絵で表現したくなる子供でした。
中でも模写が好きで、小学生の頃は、犬を飼ったことをきっかけに、世界中の犬が載っている図鑑を見ては、犬を書き起こし、オリジナルの図鑑を作っていました。
高校生くらいになると、好きな歌手やアイドルを自分なりに絵に描いて満足していました。
お友達は、アイドルとお揃いのアクセサリーをつけたり、CDや切り抜きを集めていましたが。
住んでいた所が田舎だった事もありますが、絵を習ったことは1度もありません。
学校の部活でさえ、デッサンや油絵を教えてくれる様な所が無く、自分独自の感覚でやってきました。
なぜアルコールインクを選んだのですか?
アルコールインクだけと決めている訳ではありません。
鉛筆画も絵の具も好きなので、取り入れたいと思っています。
実際に金箔も使用する事が多いので、異素材同士の調和も楽しんでいます。
アルコールインクアートは、近年周知されて来た技法です。
アルコールとインクを混ぜ、アルコールの揮発によってインクが定着します。
アルコールの揮発速度や広がりは、全てをこちらで決められません。環境の状態次第です。
これは、自然の法則に私が合わせていかなければできない共同創造です。
偶然できる形やにじみには、私がいくら考えても作り出すことができない、自然の雄大さを感じます。
私が制作の中で最も好きなのが、色の混ざり合いです。
アルコールインクは、フワッと色同士が混ざり、グラデーションを作ります。
この独特さが好きです。
作品のコンセプトを教えてください
私自身を喜ばせる作品を作ることをコンセプトにしています。
誤解のない様に申し上げたいのですが、私の絵を借りてくださる方や購入してくださる方、ましてやENOALさんを置いてけぼりにして良いと思っている訳ではありません(汗)
ただ、小さい頃から絵を描くことは喜びそのものでした。それを今も続けている感覚です。
あの頃は、太陽が必ず赤でも良かったし、犬を緑に塗っても良かった(笑)
自分が好きだと思った色を広げて、上手くできなくても楽しいの1択でした。
周りからのニーズは色々変化すると思いますが、私の中の1択さえあれば良いかなと思っています。
あなたの想うままに
パラドクスパラドクス
絵を描く上で、どのようなことを大切にされていますか?
自分が日常の中で描きたいと思った、衝動的な心の動きや直感を大切にしています。画面の中に、この色とこの色が同時にあると気持ち良いなという感覚です。
無い色は、自分でブレンドして納得のいく表現ができるようにしています。
私はイギリスやフランスのお城の内装やファッションの重厚感のある色使いや形が好きなので、無意識にそれらを自分らしく表現したいと求めている様な気がしています、憧れです。
憧れがあると強みだと思っていて、絵を描くだけでは生活できないと落ち込んでも、また描きたくなる。私なんかが描いた絵なんて誰が欲しがるだろうかといじけてもまたインクを手にしています。
泣いても笑っても1度の人生、好きな事を直感的に選んでいるのは、正解だと思いたいです。
好きなアーティストや尊敬する画家はいますか?
アルフォンス・ミュシャです。
アールヌーボーの時代が好きで、どうしても心惹かれてしまいます。
学生の頃、授業で初めてミュシャの絵
「JOB」を見たときにまさしく、カミナリに打たれた様な感覚になりました。
色使いと曲線美がとても美しく見えました。
どうしてこんなに魅力的な物を描けるのか、ミュシャの頭の中を共有したいです。
同じ時期に活躍したガラス工芸家のエミール・ガレやドーム兄弟も好きで、自然との融合が美しく魅入ってしまいます。
今後の夢や目標をお聞かせ下さい。
今は、ほぼオンラインのみなので、実際に絵を見ていただける機会を作りたいと思っています。
個展やワークショップ、お気に入りのカフェなどで展示できたら嬉しいです。
勇気が出たら、オーダーもお受けしてみたいです。
最後に皆さまにメッセージをお願いします。
私が直感的に描いているので、選んでくださる方の感性にストレートに触れる事が多いかも知れません。
それは、私と皆さまが共鳴して引き合っているという事なので、こんなに嬉しい事はありません。少しでも琴線に触れる事ができれば幸いです。
ENOALさんで気軽に絵を楽しんでください。
島根県生まれ。幼少期より絵を描いて過ごす。短学卒業後、テレビドラマのヘアメイクとして働きながら制作を続ける。色を通して自身の憧れを描く。フリーランスになった事をきっかけに、制作に打ち込む。